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ナカトミノカマタリの語感について

  • 執筆者の写真: らっく
    らっく
  • 7月19日
  • 読了時間: 2分
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トゲアリトゲナシトゲトゲ、ナカトミノカマタリ、アカサカサカス。


言葉の意味もほどよく、語感が抜群で口に出すのが好きな言葉がいくつかあります。


そのトップに君臨しているのが「ナカトミノカマタリ」です。漢字で書くと中臣鎌足。


ナカトミノカマタリの魅力は私個人の主観には留まらないと思っています。ナカトミノカマタリがいつ、何をしたのか覚えていない人も、漢字で書けない人も、なぜかナカトミノカマタリという言葉は呪文のように唱えることができるのではないでしょうか。


ナカトミノカマタリ。ナカトミノカマタリ。


これがもしもナカトミノカタマリだったらどうでしょう。なぜかノの直後に見えない壁を感じてしまいます。


カタマリが塊として認識してしまうのです。


ナカトミノカマタリの美しさは、ノの前後の繋がりがスムーズであることが重要そうです。


また、「ナカトミ」と「カマタリ」の部分に意味をイメージし辛いのも大事でしょう。


この二つの理由で、ナカトミノカマタリという文字列を一音ずつ認識しながら口に出すことが可能になるわけです。


ここまできてようやく響きの魅力に迫ることができます。


ナカトミノカマタリ。


濁点が無いこと、ンがないことは大事なんじゃないでしょうか。また、響きがするどくなりやすく、口が動きづらいサ行がないのも大事そうです。


サカバンバスピスが良い例ですね。濁点、ン、サ行が足を引っ張ってしまい、ナカトミノカマタリから受けるなめらかなリズム感を消してしまっています。


リズム感といえば、一音ずつ吟味するナカトミノカマタリが9文字なのもいいかもしれません。


試しにナカトミカマタリやナカトミノカマタと8文字にしてみますと、2回連続で読み上げたい欲求が湧いてきます。


8拍だとポップスで染み付いた音楽性が語感の魅力を下げてしまいます。


ナカトミノカマタリのように9拍だと、途端に音楽から解き放たれたリズム感です。


さて、そろそろ結論が見えてきました。


ナカトミノカマタリは、あらゆる概念から縛られず、とても自由だからこそ美しい言葉なのです。


終わり。

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©2019 by らっく、色々とハマってみる事にしたよ。

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